マンションには、24時間換気システムがある。
24時間換気システムとは、一般的には
ユニットバスについている浴室乾燥機と、
各部屋の壁に設置されている給気口を利用して
マンションの部屋の中の空気を常にフレッシュに
しておく為のシステムである。
ここまでの話を聞くと、
「だったら、24時間換気システムを利用すべき」
とあなたは感じるかもしれないが、
「月々電気代が600円~800円かかります」
と言われたら、果たして付けておくだろうか?
そこで
今回は、マンションの24時間換気システムは
電気代の無駄かどうか?について
建築のプロの立場からお答えする。
まず
今回の記事を書くにあたって、少しだけリサーチをしてみた。
と言うのは、検索エンジンで検索をして上位のサイトが
どのような内容を書いているか?
というリサーチだったが、殆どのサイトでは
「24時間換気をオフにして、電気代を節約!」
みたいな記事であった。
確かに
「家計費の節減」だけを考えると、オフでも良いのだけど
「家族の健康」と「あなたの几帳面さ」を考慮した時に
果たして「オフ」にすべきか?
という問題が有るのだ。
具体的に言うと
マンションは非常に「気密性」が高い。
窓を全て閉めた状態で、換気扇を回して空気を外に出すと
極端な話をすると「真空状態」になる感じで
「室内の空気(気圧)が若干減る」。
そのくらい「気密性が良い」。
だから
日中、窓を締めっぱなしであると「空気がよどむ」。
フレッシュな空気が入ってこずに、よどんだ空気が
部屋中に蔓延してしまうのである。
その結果
・カビの発生
・化学物質によるアレルギー
・雑菌やウイスルの蔓延
などの悪影響を与えてしまう。
例えば
壁紙や家具にカビが発生して補修や買い替え
が必要になった場合に、月々の電気代と比較して
どちらが高いだろうか?
更に
もしも、あなたの大切な家族が病気にでもなった
としても、引き続き24時間換気システムを「オフ」
に出来るのだろうか?
その決断は
あなた次第である。
しかし
私の結論は、
「電気代の無駄ではなく、常に稼働させるべきシステム」
なぜなら
24時間換気システムというのは、
ホルムアルデヒドをはじめとする特定化学物質と呼ばれる
人体に悪影響を与える物質による被害を少しでも減らすため
「建築物を建てる上で法律で決まっている事項」でもある。
だから
24時間換気システムを導入していないマンションは
現在では建てる事ができない。その「ルール」を破って
目先の「節約」に向かうのであれば、私は別に止めることはしない。
だけど
24時間つけっぱなしでなくてはいけないこともない。
と言うのは、
24時間換気システムは、1時間に部屋の空気が
0.5回(半分)入れ替わる規模で計算される換気容量。
だから
部屋の窓を開けて空気の入れ替えをする場合には勝てない。
つまり、日中はリビングの寝室の窓を開けて常時、
空気の入れ替えを行っているのであれば必要は無いと感じる。
つまり
マンションの24時間換気システムって電気代の無駄なのか?
については、建築のプロの意見としては「無駄ではない」。
だだし
「窓を開けて空気の入れ替えをする」方が
換気の性能としては効果的なので、併用をしても良いとは感じる。
しかし
あなたがもしも面倒くさがりであるなら、
家の中の長期的なメンテナンスだと考えて素直に付けておこう。
更に
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