マンションは地震が来ても大丈夫な構造。
でも、どんな構造で作られているのだろう?
昨今は、杭ばかり取り上げられて
全面建て替えという方向になっているけど、
地上の建物の「構造」について今回はお伝えする。
まずは
「ラーメン構造」という構造形式から。
ラーメン構造とは、「柱」と柱同士をつなぐ「梁」で
成り立っている構造である。
イメージするなら、公園にあるジャングルジムの
様な感じで建物が構造的に成り立っている。
次に
「壁式構造」についてだけど、
文字通りに「壁」で構造が成り立っていて、
ラーメン構造の様に「柱」や「梁」は無い。
イメージするなら、ダンボール箱の様な感じ。
では
実際の、マンションをはじめとした共同住宅において
どちらの構造が使用されているかというと、
建物の階数などによって使い分けられている。
なぜなら
「安全性」と「経済性」のバランスを考慮しているから。
具体的には
3階建てと30階建てのマンションが
同じような構造で、地震に耐えれるか?
というと直感的に「違う」とあなたは感じるはず。
実際にその通りで、
3階くらいまでの高さは「壁式構造」であることが多い。
理由は、鉄筋の量が少なくて済むので経済的であるのと、
柱や梁が出ていないので、部屋の中の空間に、
余計な出っ張りがなくてスッキリした空間を提供できるから。
そして
15階くらいまでの一般的なマンションは、
基本的には「ラーメン構造」で、戸境壁のみ「壁式構造」で
あることが多い。
理由は、ラーメン構造でしっかりしたフレームを造っていくと同時に、
戸境壁を壁式構造構造とすることで、部屋の中をすっきりさせるのと、
隣戸同士の騒音対策を行っているから。
更に
高層建物になると、純粋に「ラーメン構造」のみになっていく。
理由は、壁などをコンクリートで作ってしまうと、
階数が非常に多いので、建物全体の重量が非常に重くなってしまい、
最終的にコストが非常に掛かる建物になってしまうから。
だから
どの構造が一番良いではなくて、
「適材適所」という考えの方が現実的である。
つまり
鉄筋コンクリート造のマンションや
賃貸住宅などの共同住宅の構造は、
3階くらいまでなら、壁式構造が多く、
15階くらいまでは、ラーメン構造に
戸境壁が壁式構造の複合タイプが多く、
それ以上の高層建物になると、ラーメン構造が多い。
しかし
どの構造が優れているという理由ではなく、
適材適所という意味での使い分けをしていることが多い。
結局
「安全性」と「経済性」のバランスが非常に大事だね。