分譲マンションは断熱性が良いと聞くが結露はしないのか?

 

「分譲マンションは断熱性が良い」という話はよく聞きます。
実際に、造り手のプロである私の目から見ても正しい。と感じます。

 

しかし

断熱性が良いから、「結露」はしないのか?

という問いかけに対しては、「正しい」とは言えません。

 

実際に、私の現在住んでいる分譲マンションも
冬は「結露」が発生しているのです。

 

では

なぜ、断熱性が良い建物で有るにも関わらず
結露が実際に生じるのでしょうか?

今回は、断熱性とは何を示しているのか?
また、結露との関係性は?についてお伝えしていきましょう。

 

まず

マンションの断熱性を高めるために、一般的には
「発泡ウレタン」と呼ばれる素材をコンクリートなどの
外部に面する壁に吹き付けています。

 

そして

断熱性能とは、発泡ウレタンの材料の種類と、
吹き付ける厚さで決まっていくのです。

 

実は

分譲マンションの断熱性とは、「壁」の部分の断熱性と
置き換えて頂いて結構なのです。

 

なぜ

「壁」の部分と敢えて書いたのかと言いますと、
あなたの部屋が外部と面しているのは「壁」だけ
ではないからなのです。

 

「えっ、他に何かあったっけ?」

 

と、感じるかもしれませんが、
「サッシ(ドアも含む)」も外部に面してますよね。

 

つまり、サッシの部分、もう少し性格に言うと
「サッシの枠」と「ガラス」の部分の断熱性まで考慮して
いないと「結露」は発生するのです。

 

実際に

私の現在住んでいるマンションにおいても
北側の洋室のサッシについているカーテンが
事あるごとに結露しています。

 

いつも

奥さんがブツブツ言いながら、
カーテンを洗濯していますよ。

 

まず

ガラスについては、「ペアガラス」や「スペーシア」と
呼ばれる断熱性能の良いガラスもありますので
どうしても結露がイヤ。という方は設計変更などで
相談してみてください。

ペアガラスであれば、ガラスの厚みが増えるので
対応できない場合がありますが、値段が高くても
スペーシアという商品であれば、ガラスの厚みを
増やさなくても対応可能であると感じます。

 

ただし

ガラスは共用部分なので変更が出来るのかは
事前にご相談下さい。

 

もしも

変更が無理な場合は、「断熱フィルム」、「エコフィルム」
などの商品がございます。

フィルムに対しては、「ガラスの熱割れ」という別の問題を
引き起こす可能性がありますので、
事前に確認されることを強くオススメします。

 

最後に

「サッシの枠」ですが、先程の共用部分なので
まず、変更は無理であると考えて下さい。

東北地方など寒い地方であれば「樹脂サッシ」
と呼ばれる断熱性の高いサッシを使用してることも
ありますが私の住んでいる中国地方では
まず、窓などのサッシは「アルミニウム製」が通常です。

 

結局

壁やガラスの断熱性がどれほど上がろうとも
「アルミニウム製のサッシ」自体が結露している
というのが我が家を始め、多くの分譲マンションの
実情であります。

 

つまり

分譲マンションは断熱性が良いと聞くが結露はしないのかについては、
コンクリートの壁の部分については、仕様通りに造られていれば
ほぼ結露の心配はないでしょう。

 

しかし

サッシの部分については、結露する恐れは十分にあります。

 

更に

「断熱性」というのは、賃貸住宅との差別化のポイントであります。
他にも賃貸住宅との差別化は有るの? という疑問については
この記事も合わせて読むと効果的です。

↓  ↓  ↓

マンションがアパートより魅力的な決定的な違い3項目