カテゴリー: 建設のプロの豆知識

マンションのパンフレットにある溶接閉鎖型フープって何?

 

マンションのパンフレットや物件情報サイトを見ていて

「こんな事書いていても、一般の人には分からんだろう!」

という内容がたまにある。その中の1つが
「溶接閉鎖型フープ」である。

そもそも、「フープ筋って?」という所からのスタートなはず。

 

まずは

フープ筋とは、柱に使用する鉄筋の種類の1つであり、
柱に沿って上下方向に配置する「主筋」と呼ばれる鉄筋と
主筋を一般的に10cmピッチで巻き付けている鉄筋が
「フープ筋」である。

 

そして

フープ筋は、1本の鉄筋を曲げて作るので端部は
このようにフックで納めている。

 

この、フックの部分をもっとスッキリ溶接でつないだのが
溶接閉鎖型フープなのだ。

 

では

溶接閉鎖型フープにすると、どんな良いことがあるのか?

 

1つは

溶接閉鎖型フープは2種類ある。1つは、強度の非常に高い鉄筋を
使用しているパターンなのだが、こちらは耐震性が良い。
という事は想像付くよね。

 

そして

非常に強度の高い鉄筋は専用の工場でしか加工出来ないので
あらかじめ鉄筋の端部を溶接してスッキリした形にしている。

 

2つ目は

普通の強度の鉄筋を溶接しているパターンだけど、
実は、私は「何か建物の構造計算上有利になるだろう」
とずーっと思っていた。

 

しかし

今回の記事を書くにあたり調べてみると、
一般のフープ筋に比べて、コンクリートが回りやすい。
という事しか出てこない。

 

「えっ、それだけ?」

 

と思わず感じたよ。

 

 

なぜなら

普通のフープ筋に比べて溶接閉鎖型フープは工場加工するため
コストが余計に掛かるから。

 

でも

少しでも品質が良くなるように設計したのかな?
と考えるようにしています。

 

つまり

マンションのパンフレットにある溶接閉鎖型フープとは
柱のフープ筋と呼ばれる鉄筋を四角い形状にして
普通はフックの形状にして重ね合わせるのを、
溶接でつなぎ合わせたものである。

 

更に

溶接閉鎖型フープは2種類あって鉄筋の強度が非常に高いものと
普通の鉄筋をつなぎ合わせたもの。

強度が非常に高いフープ筋は、耐震性に優れていると
容易に見当がつくはず。では、普通の鉄筋の場合は?
というと、効果としては、コンクリートを流し込む時に
上手く回りやすい。という効果があるから、
若干ではあるが欠陥の少ない建物が出来るのでは?
とは感じるよ。

 

更に更に

今回の私のように自分で何となく知っているつもりに
なっている事ってあなたには無いだろうか?

こちらに私が今まで書いてきた記事のタイトルがあるので
「これはっ?」と感じた記事を確認してみるのもありだよ。

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