大規模修繕費用が不足だけど、修繕積立金の値上げもイヤな場合は?

 

マンションの大規模修繕は、入居して10~15年くらい経つと
ほとんどのマンションが実施している。

大きな理由は、防水の最初の保証期間が
一般的には10年であるため、10年を超えると
水漏れなどが発生しても、管理組合の積み立てた
修繕積立金で補修を行う必要があるから。

 

しかし

最近、あちこちのマンションで

「修繕積立金が足らない」

「追加で徴収をされた」

という声を聞く。

 

実際に、マンションの長期修繕計画という
何年後に何を修繕したら、どのくらいの費用が掛かるか?
という計画を作成してから10年近く経つと、
当然ながら、物価も違うし、単価も違ってきている。

 

だから

いざ、大規模修繕工事をする前になり、
見積もりをとった時点で、当初の予定と大きく違いが
出て来ることが有るのだ。

 

しかし

修繕積立金が足りないからといって、
どこかの公的機関が払ってくれるわけでもないので、
実際は、修繕積立金の値上げや臨時で徴収する
という家計にはかなりダメージのある選択をされる
場合が実際には少なくない。

 

でも

現状で、緊急を要する補修の必要がなくて
不足する金額が100万円くらいなら、
ある事をするだけで、実際には値上げも追加徴収も無く
大規模修繕工事を行うことが出来るのである。

「えっ、そんな夢のような方法が有るの?」

と、あなたは感じたかもしれないが
カラクリは至極単純である。

 

では

そのカラクリとは、

単純に「実施時期を1年遅らせる」と言う方法。

 

例えば

50戸のマンションで月1万円修繕積立金を
徴収していると、1年で600万円資金が溜まる。

 

だから

1年実施時期を調整するだけで、
管理組合の懐具合は非常に持ち直すのである。

これが、食費などで1年飲まず食わずで過ごせ。
というのなら無理だけど、大規模修繕工事の半分は
「美観」つまり見た目を良くする工事も含まれているので
水漏れなどが無ければ、多少延期しても問題ない。

 

そして

緊急性の高い工事のみ先行して実施するという
方法もあるので、管理組合の財布の具合とよく相談して
解決してもらうと非常に私は嬉しいな。

 

つまり

大規模修繕費用が不足しているけど、
修繕積立金の値上げもイヤな場合は
単純に一年大規模修繕工事の実施を遅らせる
と言う方法も有る。

50戸のマンションで月1万円修繕積立金を
徴収していると、1年で600万円資金が溜まるから。

見積と残高を把握して実施時期を決定するのも
一つの手であると感じるよ。

 

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